皆川榮治のニュースレター 第080号2014年4月1日
news_field 2014年国家発展計画

 台湾政府は経済建設委員会(旧経企庁に当る)の立案に基づき、国会(立法院)通過の決議を経て「2014年度国家発展計画」を発表しました。内容は次の通りです。

1,総経済目標
 (1)全体構想
   国内の景気回復を目指し、国内投資の促進と輸出拡大によって経済の拡大・発展をはかり「自由経済モデル区」(2013年9月号既報)の推進を加速することによって台湾企業の回帰投資と外資の誘致促進で経済成長を実現しようとするものです。
 併せて国際的な経済貿易関係の強化によって自由貿易協定の締結を促進し、TPP(環太平洋経済連携協定)及びRCEP(東アジア地域包括的経済連携)への参加も企図しています。
 (2)目標
   2014年経済目標を次の様に設定します。
  ①GDP成長率3.2%  一人当たりGDP21,520ドル(世界38位前後、日本13位)
  ②失業率 4.1%
  ③消費者物価2.0%を超えない 
2,国家発展重点施策
   国家建設の全般8項目にわたり発展の基礎をきずきます。
 (1)経済活性化
   諸外国との自由貿易協定を促進し「自由経済モデル区」を推進します。
 (2)社会正義の実現  
   食品安全を阻害する要因を排除し、社会正義を強め所得分配の公正化を進めます。
 (3)公正政府の樹立
   汚職を防止し、人権の保障と司法を守り政府の組織とサービスを効率化します
 (4)文教政策
   義務教育12年を実現し、高等教育義務化により文化創造産業と国民的芸術の伝承を進めます。
 (5)環境対策
   再生エネルギーの発展と低炭素化を進め、生態系の保護と防災能力を強化します。
(6)国土建設
   安定的な水道・電力の供給で地域発展のバランスをとり、政府財政と両岸金融の発展に努めます
 (7)両岸の和平
   ECFA後の大陸との経済協議を進め両岸の健全化と共に国防の安全を強めます
 (8)国際親善の強化
   人道支援を積極化し国際的文化拠点を広げ特色ある観光市場を拡大します。

政府は、この「2014年国家発展計画」は世界の景気回復動向を、経済成長と国民生活向上の契機と捉え、国民のニーズに応えて「自由経済モデル区」の実現を確実化し、製品・サービスの競争力向上を背景に諸外国との自由貿易協定を積極化して目標の達成をはかる、としています。そのため立法院(国会)と協力して両岸の「サービス貿易協定」の通過に全力を尽くしたい、と表明しています。

ところが、急転し3月18日立法院に300名弱の大学生が侵入し議場を占拠、両岸の「サービス貿易協定」の政府の立法院強行採決に反対して、座り込みをする事態になり、1週間経っても争いが続き議場の外にまでその運動が拡大しています。台湾の大学生がここまで立ち上がったことについて、本件への賛否や良し悪しはともかく台湾の若者を見直した思いがします。                        (了)
 


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