皆川榮治のニュースレター 第071号2013年7月1日
news_field 景気対策発表

 台湾の行政院(内閣)は5月28日景気対策4項目を発表しました。
 ここ数年の台湾は中国経済の影響を大きく受け、ECFA(経済協力枠組協定)締結等により積極的に中国との関係を強化した2010年には高度成長時代並みの10.7%のGDP成長を遂げたかと思えば、翌年には4.1%、また2012年には1.3%と急激に冷え込み、正に中国の経済に左右されて続ける状況にありました。

 しかし政府は2013年度については3.6%の成長率見通しを建て、また江宣樺行政院長はこれを更に上回る4%の達成を宣言するなど、景気回復を何としてでもやり遂げるとの強い意思を表明しました。これは昨年8月に景気動向指標が最悪の「沈静」状態から9月には「やや沈静」に改善されたものの、本年4月にいたるまでいまだに「やや沈静」を続けているだけでなく、2013年第1四半期には1.7%と言う低率となり、対前期比-0.7%(年率換算では-2.8%)と言う状況に至り、本格的に経済対策を打たねばならない環境に立ち至りました。
さて、こう言う状況下で今回発表した景気対策は大きく分けて4項目です。第1は消費支出拡大。第2は国内投資振興。第3は新イノベーションによる創業促進。第4は証券取引法の見直しです。
 以下各項目にわたっての代表項目をご報告します。
 1.家庭用品の買い替え促進
   ガス台及び湯沸かし器の買い替えに補助金1000元/台を支給する
 2,共輸送車両の買い替えに補助金提供
 低床式大型バス買い替えに当り、223万元/台、 普通大型車112万元/台、 中型バス200万元/台、 タクシー4万元/台
   ハイブリッドタクシー11.5万元/台
 3.外国人旅行客の増加
   ビザ発給の簡素化で大陸からの一般旅行者増加促進、732億元の国内消費拡大
 4.生保資金の公共投資への導入
 5.政府重大投資への地方政府の協力参加
   400億元の資金支援で、地方政府にも重大投資に参加させる
 6,政府予算の前倒し支出の実施305億元
 7.証券取引税の課税緩和
 8,2015年株価指数8500点到達時点で、大型投資家に対し、0,5%の超低率課税
 
以上のようなかなり具体的施策を講じていますが、これらが呼び水になって産業界全体に及んでくるかが、政府の景気回復実現の有無にかかってきそうです。

 

新原経営顧問(股)公司