皆川榮治のニュースレター 第45号(2006年2月20日)

台湾の対中投資取締強化


。。本年1月1日陳水扁総統は対中国投資政策を厳しく取締まる旨発表しました。一昨年末の立法院選挙、更には昨年末の地方首長選挙での敗北を受けての路線変更を打ち出したわけです。路線変更というより本来の路線への復帰と言った方が正確です。

。。一昨年末の立法院選挙での勝利をバックに国民党、親民党が二人の主席(連戦、宋楚)の訪中を始め、対中国接近を展開し、その結果台中関係の安定と平和につながるとの印象を台湾人民に与えることになりました。

。。これを受けて陳水扁政権も敗けじとばかり民進党でも中国接近ができるとの姿勢を打出し、中国訪問団結成等、対中接近努力を始めましたが、これが裏目となり、人民からの離反を招き、その結果昨年末の地方首長選挙敗北となりました。

。。民進党から 「独立」 や 「一辺一国」 を取ったら特色が何もなくなると言って過言ではありませんが、この失敗を犯したが為の大敗北となり、その結果今回の大転換になった、と言うわけです。

。。従来対中投資に関しては 「積極開放」 「有効管理」 と言っていたのですが、これからは 「積極管理」 「有効開放」 に転換すると言うことです。即ち、管理取締を積極的に強め、台湾にとって有効なもののみを開放して行くとするものです。また、これと同時に、07年末までに台湾人の手になる新憲法制定を行うとも発表しました。

。。更に続いて春節談話として、「国家統一綱領」及び「「国家統一委員会」の廃止を発表しました。

。。これに対し、米政府はエレリ国務次官補が両岸の現状維持をこわす行為として非難し、また国民党、親民党からも中国の武力行使を招くものとして非難が相次ぎ、また中国も強行に両岸関係を破壊するものと非難しました。

。。国民党や親民党が反対するのはともかく、「世界の民主主義を守り拡大する」米国が、台湾の一層の民主化政策を非難すると言うのは筋の通らない話で、日本政府がこれに同調することのない様望みたいものです。現実、今のところ日本政府はめずらしくいっさいコメントしていません。

。。最近の小泉内閣、外務省は対中、対台姿勢が少し変って来ているきざしがあります。

。。さて、そこで陳水扁政権はと言うと今回は国内外からの非難に対し、動じることなく強い姿勢を貫いています。2度の選挙による人心の離反がよほどこたえたのでしょう。

。。その結果、産業界の対中国投資に大きな影響が出ます。

。。即ち、01年11月に追加制定した「在大陸地区従事投資或技術合作許可弁法及審査原則」の運用を厳しく強化し、取締りも強めようとしています。

。。従来はこの法令により、対中投資の申告は義務づけられていましたが、現行の外国為替管理では年間5,000万ドルまで外国送金が可能なことから、特に第3国経由の対中投資については政府への届けをせずに投資している企業が多く存在しました。日系企業にもあります。

。。しかし、本年からは申告義務が厳しくなり罰金はもちろん、立入り検査や内部告発まで奨励し、届出のないものを摘発して行こうとしています。即ち、積極管理です。すでに1月末には半導体、液晶メーカーの大手、聯電(UMC)が摘発を受け、マスコミをにぎわしており、董事長と副董事長が辞任しました。

。。具体的には次の様な内容です。

。。。。。。1.申告なしに対中投資している企業には立入検査を行う

。。。。。。2.届出のなかった企業に対し、自主的申告及び内部告発を奨励する

。。。。。。3.一般案件(対中投資を禁じていない業種)については、
。。。。。。。。。。。。。申告なしに摘発された場合、罰金 5万~2,500万元

。。。。。。4.禁止業種については
。。。。。。。。。。。。。資本撤収を命じ、しない場合2年以下の有期徒刑(懲役)

。。特に内部告発を奨励するという点では、日系企業経営トップにおかれても十全の備えをしていただきたいものです。
。。
。。詳しくは3月13日(月)に、一橋大学卒業の会計師事務所総経理育材先生の講演会を行います。
。。詳しい資料等も提供します。有料ですが、ご参加を歓迎します。


。。弊社ホームページ、2/14最新情報「セミナーご案内」をご参照下さい。 [最新情報


新原経営顧問(股)公司